2010/06/08

0607


夜、母親から電話がかかる。
制作の調子はどうなのかと聞かれる。

その後ろでは父の怒鳴る声がする。
きっと嫌になったのだろう。
嫌になったから、きっと電話しようと思ったのだ。
相変わらず父の声は聞こえて、
ばあちゃんはどうしてるのか尋ねると、
怒り散らしている、と。

父と祖母に挟まれ、毎日を暮らす。
電話は2分30秒。
母の夜は少しでもましになっただろうか。
応援しているよ、と言ってくれる。
帰ってこい、なんて今まで一度も言ったことがない。
姉兄に、メールをしようかと思った。
今家が大変みたいだから連絡して と。

でもそんなことして、二人が電話したら
きっと僕が心配をしていることが分かってしまう。
そしたら、今度は心配をかけまいと、母は電話しなくなるだろう。

作りかけのメールを消して、少し目を閉じてみた。
家は心配することないよ。
心配せずに頑張りなさい、何度も言った声が忘れられない。


今夜もデザインセンターの課題を制作している。
今度は自由。
一番難しい自由。
今回僕は 「くれないの箱」 というテーマに、いくつも箱をを持って行こうと思う。
昔、水引きのことを「くれない」と呼んだそうだ。

今、水引きを作っている。

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