2010/01/23

ハヤト


一目惚れに近いと思う。
彼が大学に入学したとき、僕はちょうど大学に復学した頃で、
本当にひとりぼっちだった。


書道学科が嫌いだった。
いいことなんてここでは何もなかった。あの時は。
徳島の、その中でも田舎の山から、
なんのために上京してきたのか。
友達に見送られ、家族に見送られ、
有名になって来い なんて本気で言われてたっけ。
心を閉ざしていて、でも、愛想は振りまくから、
にこにこしながら、誰も信用なんてしてなかった。


そんな時、彼が入学してきた。
あのときは髪がまだ長かったように思う。
特別な人に出会う時は、もう初めから決まっているような感覚になる。
中山の時もそうだった。
もう、初めから決まっている。そう思える大切な幾人かの出会いを重ね、
彼に会った時もそういう風に思っていた。それはもう勝手に。


とてもおもしろかった。
僕も人から頭が悪いと言われるけれど、
それをしのぐ頭の悪さを持ち、
そしてそんなことをもっとしのぐ、愛嬌を持っている。


少し、大学が好きになった。
少し、人を信じるようにもなった。
知っていることは教えようと思った。
一緒に卒業したいと思った。


彼と出会い、
その周りの友達とも友達になった。
やっぱり外せないので、キョンのことも書いておく。
物凄いスピードで、僕の中に入ってきた。
最短記録かもしれない。
八重歯がかわいいのだ。
そして後輩にはモテモテで、
でもハヤトに心から嫉妬しているカワイイ奴なのだ。
ハヤトやキョンと過ごす時間は、心から居心地のいいものだった。


そんな彼らが、卒業する。
一緒に卒業しよう、と言ってくれた今の四年生。
でも僕は一緒に卒業できなかった。
それが分かった二年前に今年の分も泣いておいたので、
もう泣かない。
きちんと送り出そうと思う。
僕もきちんと卒業しようと思う。


木曜日、大学が終わった。
その最後の日、図書館で。
カメラを向けるととても照れていた。
でも残せてよかった。


きっとまた会う。
二人は院に合格してくれるはずだ。(絶対合格しろ)


僕を変えてくれたのは、間違いなくふたりだと思う。
この四年本当に楽しかった。
ありがとう。


0 件のコメント:

コメントを投稿